前置き
前回の記事で、歯列矯正を5年間かけて行ったということの動機を説明しました。
今回は、その第一歩であり始めた一番大きな理由である、親知らずの抜歯について、
概要と私の場合の施術の流れを説明していきます。
ちなみに最後のほうにリンクで隠した状態ではありますが、抜いた歯の写真があるので苦手な方はお気をつけください。
概要
親知らずの生え方
前回の記事でも触れましたが、私の親知らずは上側は通常通り生えてきたものの下側が横向きに生えてきて少しだけ頭が見えている状態となっています。
このまま放置すると、更に歯並びが悪くなる事は確実で虫歯になる確率も桁違いに高くなります。
横向きの親知らずはいずれは確実に抜く時がやってくるので、ここで抜いてしまうことにしました。
歯の抜き方
歯の抜き方は、基本的に2通りあります。
どちらの方法でも、メリット・デメリットがはっきりしていますが、4本全部抜く場合都合がつくなら後者の方法をおすすめします。
- 右側と左側を別々に抜く方法(病院によっては1本ずつの場合も)
- 4本を一気に抜く方法
1の場合は、日帰りで抜歯出来て抜いた反対側で食事がしやすいというメリットがありますが、抜歯後に痛みが凄いタイプだと2回目以降に尻込みしてしまう事が大きなデメリットです。また、1回目と2回目で一週間はあけるので期間的にも伸びやすいです。また、こちらの場合は基本的に局所麻酔なので、横向きの親知らずなどは施術時間の長さと砕く衝撃等が凄いと聞きます。(私は一気に抜いたので未体験です。)
2の場合は、一日入院して抜歯するため日数を確保しなければならないのと、両側が歯抜けになるので食事が難しくなるデメリットがありますが、点滴に入れる麻酔なので意識が無い間に抜歯が済んでしまうのが大きなメリットです。また、結果としてあの痛みを1回で終わらせる事が出来るのと期間的には短くてすむこともメリットでした。
一般の歯科と口腔外科の違い
私は親知らずを抜く時に聞くまで知りませんでしたが、抜歯をする場所も生え方によって変わってきます。横向きに生えている親知らずのような大掛かりになるものは一般の歯科では殆ど対応しません。(手術に近くなる場合)
そういった場合は、最寄の口腔外科を紹介されて伺うことになります。私の通っていた歯科では、横向きの親知らずでも単発なら抜くことが出来る設備がある所でしたが、流石に4本まとめて抜くのは近くの総合病院の口腔外科を紹介されました。
予後の注意点(ドライソケット)
抜いた後も大きな注意点がひとつあります。それはドライソケットと呼ばれるものです。歯を抜いた穴は、抜歯後の止血で血の塊のようなもの(血餅)で一旦は埋まります。これは口内でのカサブタの役割を担っています。
頻繁なうがいなどによってこれを剥がしてしまうと、多くの場合歯の下にあった骨が見えてしまいます。こうなると大変な症状になります。
骨が細菌感染等を引き起こして、激痛が続く+治る期間が延びてしまう の二重苦となります。
経験談
ここからは私の経験談になります。
抜く歯の位置
親知らずは必ず全部を抜かなければいかない訳ではなく、普通は悪い歯だけを抜く場合も多いです。
私の場合は矯正のためということもあり、4本全てを抜くことが決まっていました。また、親知らず以外も4本抜く事を説明され、合計8本の歯を抜いてから矯正治療に臨む流れとなりました。
ただし左上は親知らずは抜かずに、その1個手前の歯を除去する事になりました。というのも、過去に虫歯で神経を抜き銀歯の冠(クラウン)が被せてある状態なのでそれを削り取り、健康な歯である親知らずを残すことになりました。
下の図でいうと、[4番]を4本と左上[7番]とそれ以外の[8番]で合計8本です。
親知らず4本抜歯(口腔外科)
前の項目で解説をしましたが、4本をまとめて抜く場合は口腔外科にて一日入院となります。流れとしては、[最初の説明→点滴をする→点滴内に麻酔を入れて車椅子搬送→搬送中意識が無くなる→手術→術後に目覚める→車椅子で病室に戻る→一晩寝る→翌朝に退院]となります。
術中は意識が無かったので状況は分かりませんが、抜いた後の歯を見る限り下の親知らずは3つに砕かれていたので、[歯茎切開→歯を粉砕→縫合]を経ているはずです。
私の場合、根っこしか残ってなかった左上7番が一番てこずったらしく、抜いた穴と切開の痕が一番大きく残っていました。おかげで、手術当日の夜は凄く痛くなってしまい寝れずにナースコールを押す羽目に・・・
更に翌日にもあまりの激痛で、総合病院の深夜受付へ向かっています。待ち時間長すぎて受付する頃には痛みひいていましたが、聞いた内容によると夜になると副交感神経が優位になって抜歯後の痛みが増していくらしいです。ただ、深夜の痛みはこの日でなんとか終わりました。
4番の左右別日抜歯(一般歯科)
矯正の為に抜く歯は2本ずつ上下揃えて抜きました。通院抜歯なので親知らずに比べると、さほど問題無く抜くことが出来ました。
説明としては、健康な歯を抜くので少し根っこが強くて手間取るかもしれないと言われました。4番の歯は根っこが凄く長くて確かに抜くのに苦労した記憶があります。
最後に
矯正治療としてはまだ序盤の序盤ですが、元々の目的である親知らずの抜歯は無事に終了しました。
横向きの親知らずは百害あって一利なしなので、まだ抜いてない方は速やかに抜く為の行動に移るのが吉ですね。