前置き
少し期間が空いてしまいましたが、前回結婚指輪選びを素材から行いましたので、今回はお店選びと数ヶ月の使用感をレビューします。
前回の記事はこちらから↓
お店の調査
前回の記事では、素材としてTa(タンタル)を選びたいと考えるところまでを書きましたが、今回はタンタルの指輪を扱っているお店を調べるところからです。
SORA
とはいえ、タンタルを扱っている店は殆どありません。
ある程度展開されているブランドだと、このSORAが有名でしょうか。あとは、オーダーメイド専門店がちょこちょこ取り扱っているイメージです。
SORA(公式ページ)はタンタル以外にもいくつかの素材を扱っていて、チタンやジルコニウム(最近目立つようになってきた七色に発色させる事のできる素材です。)、プラチナにゴールド(ゴールドもカラーの種類が多いです。)と様々な素材を選択することが出来ます。
デザインも豊富で、どのデザインにどの素材で再現するかも選択できるのが特徴です。
TOKYO DIAMOND
タンタルの他にイリジウムも少しいいなと感じていて、HPを見たお店です。公式ページを見れば分かるのですが、こちらは完全オーダーメイドのお店で、素材もお客が個人個人でオーダーすることが多いのでタンタルも扱えるよ〜といった感じのところです。
見たイメージではありとあらゆる注文が(物理上可能であれば)通るようですが、東京に1店舗あるのみなので、その気にならないと他県から通ったりするのは難しそうです。メール等のやり取りも可能のようですが。
以上の2店舗をHP確認や雑誌で見た結果、私はSORAを選択しました。(というか東京に作りに行くほど当事、余裕なかったですね・・・)
半年での使用感
いくつかの指輪デザインから好きな形を選択して、それに素材をあてがいます。
私達が最終的に決めたのは、COREAU(コトー)というデザインに夫「タンタル(Ta)」妻「プラチナ(Pt)」という夫婦間で違うデザインにする方法でした。
そして、使用し始めてから約半年後の今の写真が下になります。
下記画像はある程度拡大できますので、微細な傷を見たい方は拡大してみてください。(ピントが完全に合わず、見づらいです。すみません・・・)
比較すると、左のタンタルのほうが気持ち右のプラチナに比べて少し傷付き具合が少なく感じられると思います。(思われますよね?・・・)
私と妻で使用状況は多少なりとも違うわけですが、硬度の差が出てはいるのかなとは思います。
高硬度のステンレスよりは軟らかいタンタルは完全に無傷というわけにはいきませんが、仕事柄様々な金属を取り扱う私としては思ったよりも綺麗だったかな~と感じています。とくに重量物運搬とか巨大なペンチのような工具も使用するのに少しも歪んでいないのはいい事ですね。
今、タンタルの指輪を考えている方は傷付き具合を参考にしてみてください。
レアメタルを使う事に対しての考え方の話
本題の前に
この項目はちょっと難しい問題を取り扱う話になります。
人には色々考え方捉え方の違いもあるので、この情報を知っていると知らないのでは素材選びに影響を及ぼす方もいるかもしれません。
記事としての本題では無いので、深くは取り扱いません。詳しく知りたい方は、下記内容から自分で調べたほうがいいと思います。この項目を気にする方は、私が浅い知識で語る内容より自分で調べたほうが絶対自らのためになるでしょうから。
本題
前置きが長くなりましたが、結論から述べますと
「レアメタルは、様々な鉱物問題が関わっている」
という点があります。
この問題に関しては、深く踏み込むと政治的考えやグローバル世界・人間のあり方等のモラル的な話、最終的には宗教まで絡ませることになっていまいかねません。このブログではあまりそういうものを取り扱いたくないので、私がそのことを知った情報元をいくつか載せておきます。
・経済産業省HP「世界の産業を支える鉱物資源について知ろう」
(https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/tokushu/anzenhosho/koubutsusigen.html)
・結婚指輪PRODOTTOCOM「珍しい金属というレアメタルの背後にある資源の呪いと結婚指輪」
(https://www.pro-dotto.com/present.html)
・WEDGE Infinity「いま最も”ヤバい”レアメタルとは?」
(http://wedge.ismedia.jp/articles/-/12206)
私のスタンス
このブログでは取り扱いたくないとは言いつつも、私としてのある程度のスタンスを示しておかないとはいけないと思うので、少し話します。
私としては、世界で起こっているレアメタルの問題をないがしろにするという意思はまったくありません。が、指輪をタンタルにした事をその問題に繋げるつもりもありません。
私は極端な考え方というのが嫌いで、実際にそのような行動は人間として不可能だと考えています。
レアメタルを全て排除するのであれば、身の回りの電子機器全てを廃する必要がありますし、私の仕事上プライベート上それは無理です。そもそも、その考えならプラチナやダイヤも買えませんね。
かといって、ゴミの分別を全て適当に行う人間でもありません。まあ、多くの人がちゃんと分別リサイクルをしているのはリサイクルセンター等を見れば一目瞭然なのですが。
そういった点での私の線引きが、私の愛着から指輪はタンタルを選択する。そこは、誰にも何も言わせない。といったスタンスです。
もちろん、レアメタル問題を知った結果、そういった物を廃す人を否定はしません。だって人の考えは多種多様なのですから。
最後に
最後には話が少し脱線しかける内容もありましたが、以上のことから私はSORAというメーカでコトーというデザインの指輪を選択し、素材はタンタルにしました。
少しでもこれから指輪作りをする方々の参考になったのなら幸いです。