前置き
私は何年か前に筋トレをそこそこやっていた時代がありまして、その時に肩関節の亜脱臼を体験しました。亜脱臼とは、治るその時まで判明しなかった(つまり、色々と試して苦労した)ので、似たような症状の人の参考になれば、と思います。
亜脱臼の症状と治し方
亜脱臼の概要
亜脱臼とは、字のごとく脱臼まではいかないものの関節にズレが生じる症状のことです。主にスポーツ等の体を動かす動作や重量物の運搬でなることが多いです。
本来はX線検査にて骨のズレが判明するのですが、軽度の症状だとX線に映らないこともあるそうです。(というか、私がそうでした)
治療方法
亜脱臼の治療法は通常の脱臼と同じで、正しい位置に肩関節を戻すことが必要になります。(医療的には整復と言うらしい。)
通常の脱臼では、医師による物理的な整復を行って、その後靭帯の損傷が酷いようであれば手術にて対処を行います。しかし、亜脱臼では手術が必要なほど靭帯が損傷することはほぼ無いようで、関節のずれ自体もすぐに治ることがほとんどです。(その後、肩は動くものの鈍い痛みが1週間ほど続くようです。)
関節のずれが治らなかった場合は、医師に整復してもらうかリハビリによって元の位置に戻るように促すことが最も効果があるでしょう。
私の体験談
脱臼の経緯
当時の私は、前述の通り筋トレを実施していました。ペースとしては1週間に2~3回、30分程度かけて行っていました。あとは、今も続けてるんですがバドミントンを高校の友人何人かで1ヶ月に2回くらいやっていました。
亜脱臼の原因となったのは筋トレのほうで、ベンチプレスをやっている時でした。左肩にピキッと痛みが走り、そこからは1回もバーベルを持ち上げることが出来ないほどになってしまいました。
その時は、筋を痛めたかな~といった感じで、何日かすれば治るだろうと病院には行かず放置していました。案の定次の日には、安静にしてれば痛みを感じない状態になりました。ただ、肩より上に腕を上げると痛む状態ではあったので、運動はしばらく控えることにしました。
バドミントンが出来なくなった
肩を痛めてから数週間後、ベンチプレスは封印していましたが友人とバドミントンをやる日がやってきたので体育館へと向かいました。意気揚々とラケットを持ったのは良いものの、いざ練習を始めるとシャトルを追うことがまったく出来ません。
肩より下でゆっくり腕を振る分には良いのですが速い動きは出来ませんし、そもそも痛みで肩より上に手が挙げることすらままなりません。スマッシュなんてもってのほかです。
結局その日は、終始右手プレイで終わりました。
ここから半年くらいは、バドミントンの会合に参加はするもののほぼ見学という有様でした。
病院へ行ってみたものの・・・
バドミントンで意気消沈した私は、流石にこのままじゃいかんと思い、近所の整形外科へ行くことにしました。
初診では、肩のX線を撮った結果、骨に異常が見られなかったので[靭帯の損傷]か[肩関節の軟骨が磨り減ってる]のどちらかでしょうと判断されました。
対処としては、関節内にヒアルロン酸を注入する施術と電気の刺激と整体師によるリハビリで通院することになりました。また、自宅では整体師の方に教えてもらったストレッチを行ってくださいとのことでした。
ヒアルロン酸注射は、うまい事軟骨に注入できないと物凄く痛いです。1回メチャ痛かったです。
そして、半年後
計3回のヒアルロン酸注射と1ヶ月に1回のリハビリ通院を経ても、肩の痛みが無くなる事はありませんでした。ストレッチによって、多少は肩の可動範囲が増えたようには感じます。
初診から5ヵ月後の3回目のヒアルロン酸注射の時、医師に「この感じだと普段の仕事・生活の範囲で支障が無い範囲では治るだろうけど、最悪、肩を酷使する運動は諦めるしかないかもしれない。それくらい、靭帯や関節の問題というのは難しい。」と言われました。
お先真っ暗な情報を告げられ、地道に改善していくしかないと思った矢先、日々のストレッチで行っていた[手を後ろで組んで、上に挙げていく動作]中に「カコン」と肩に小さな衝撃が走りました。驚きに竦んだのもつかの間、恐る恐る手を挙げていくと痛みも無く二の腕が耳に付くまで動くではありませんか。
肩が自由を取り戻したところで、数日後の整形外科に向かい医者へ話を聞いてみることに。
×靭帯損傷,×関節磨耗,○亜脱臼
結果から見て、亜脱臼が一番症状に近いというのが医師の見解でした。
亜脱臼の中には、骨が元の位置に戻りきらずに靭帯が引っかかった様な感じになる場合が稀にあるらしく、今回のケースはそれだったのではないかとのことです。
最後に
後日談として、以降のバドミントンは無事にやれるようになりました。ブランクは凄いですが。また、筋トレはやめてから、色々尾をひいて現在までサボり継続中です。(たまにやるけど。)
靭帯や関節のケガは医師が言うように難しい場合も多いので、色んな可能性と対処法を探ってください。また、今回の私は1箇所の医者しか行ってませんが、イマドキはセカンドオピニオンも流行っているので、違う病院に行ってみるのもひとつの手かもしれませんね。