前置き
よくネットで話題になる大学生あるあるの横文字言葉ってありますよね。レジュメとかそういうやつです。
今回は、そういったビジネス用語の中から私の職場で使われている言葉を抜き出して、本来の意味とよく使われる意訳を載せていきたいと思います。意訳というのは、ニュアンスが違う気もするけど職場メンバーの共通認識でこんな感じの使われ方をしてるという内容です。
こういった単語は、皆が皆正しい使い方をしていることは(少なくとも私の周りでは)あまり無く、フワフワとした拡大解釈で使われることがよくあります。
この記事では、まず新人が覚えたほうがいいと私が考える初級編となります。
よく使われるもの9選
50音順になります。(アルファベットは最初)
1.5S
本来の意味:整理/整頓/清潔/清掃/躾(しつけ)
職場の意訳:躾以外の意味
使われ方:「職場内が汚いので5Sを徹底しておくように。」
解説:要は綺麗にするってことです。綺麗にするためのトータル的な取り組みを指すのですが、認識としては躾の意味合いを持って行動する人は少ないです。あと、整理整頓については誤解されやすいので詳しく書きます。
- [整理]が必要なものといらないものを分別し、いらないものを捨てる。
- [整頓]が残った必要なものを正しく配置する。
割と混同しがちなので注意ですね。
私の職場はかなり汚れるほうなのですが、皆実践しているのは整理/整頓/たまに清掃って感じです。悲しいね・・・
2.OJT(On the Job Training)
本来の意味:仕事中の実践研修
職場の意訳:作業を教える教育
使われ方:「来週、○○くんにOJTしたいんで、業務調整お願いします。」
解説:私の職種だと最もよく使うビジネス用語です。本来の意味と職場の意訳はだいたい同じ意味なんで問題は無いのですが、この覚え方だと[Off-JT]というビジネス用語の意味が通じなくなります。(事実、私の職場で聞いて回った中ではOff-JTの意味を知る人はいませんでした。私も調べるまで知りませんでした。)
ちなみに、Off-JTの意味は[職場外での研修]です。平たく言うなら、OJTが作業手順習得でOff-JTが知識習得といったところでしょうか。
3.エビデンス
本来の意味:証拠・根拠
職場の意訳:記録
使われ方:「今日の異常処置は再発防止対策たてるからエビデンス残しといて。」
解説:私の職場でよく聞くカタカナのビジネス用語ですね。使われ方的には、本来の意味と繋がってくるのですが、使ってる人達に聞いてみると「記録的な意味じゃないの?」と返ってきたので、意訳は上記のようになりました。
4.コンプライアンス
本来の意味:企業の法令順守
職場の意訳:ルール遵守
使われ方:「そのメール、コンプライアンス大丈夫なんすか?」
解説:私の職場では、定期的にコンプライアンス知識が正しいか社員全員がテストを行っています。なので、意味合いとしては職場メンバーは認識が統一されています。
昨今は色々なハラスメントや法律が厳しくなってきていますので、社員一人ひとりが気をつけるべき風潮になってきていますね。
5.ヒヤリハット
本来の意味:事故になる一歩手前の事象
職場の意訳:危なかったこと
使われ方:「今回のテーマは全社でのヒヤリハット事例を紹介します。」
解説:製造業だと当たり前の言葉ですね。ハインリッヒの法則と呼ばれる定義では、[1件の重大事故]に対し、[29件の軽微な事故]があり、[300件のヒヤリハット]が隠れているとされます。(ヒヤリハットという表現の他にインシデントなんて言葉も入るみたいです)
6.フレックスタイム(関連:コアタイム)
本来の意味:決められた労働時間に対し、出社退社を自由に決められる制度
職場の意訳:同上+定時より早く帰ること
使われ方:「月末だし、残業時間低減のためにフレックスであがるわ。」
解説:意味としてはメンバー間で統一されていますが、早く帰ることの意味として類語的な使われ方が流行ってます。
コアタイムと呼ばれる単語も関連していて、これの意味はフレックス制度の中で絶対に出社していなければならない時間のことです。(10:00~14:00など)これが無いと無法地帯になりますからね。
ただ、私の部署はフレックス職場ではありませんが。。。
7.ほうれんそう(報連相)
本来の意味:報告/連絡/相談
職場の意訳:同上
使われ方:「最近ほうれんそうを怠る風土がありますので、再徹底しておくように。」
解説:新人社員に教える基本中の基本です。何かあったら話すことが大事という心構えの教育ですね。新人にこれを教えるのならば、上司・先輩はそのほうれんそうをしっかり聞いてあげることも重要です。
8.マイルストーン
本来の意味:物事の進捗での節目
職場の意訳:節目での目標
使われ方:「年計フローのマイルストーン目標をしっかり決めること。」
解説:私の職場では、個人の計画表を矢印で表したチャートで表現することが多い(ガントチャートのような本格的なものは、社員一人ひとりに作らせるには負荷が多すぎるので)のですが、その中間目標としてマイルストーンを設けます。「○月のところに▲で印をつけて[○○率50%向上]と付記する」のように数値目標を入れます。
私は管理職では無いので正しいチャートの作り方とかは未修得ですが、社員一人ひとりの計画表なんてこの程度で十分なのでしょうね。
9.ロット
本来の意味:生産管理上の製品単位
職場の意訳:同じ品番の製造品
使われ方:「今月は30ロット納品依頼が来てます。」
解説:ある製品を一度に作れる量、または同じ日に作った物を1単位としてロットと表現しています。例えば、ある機械が一度に10個の製品Aを作れるなら製品Aは1ロット10個になりますし、製品Bは1日30個しか焼けないと制限があるなら製品Bは1ロット30個になります。
製品や製造工程で大きく左右されるので、その会社・職場で正しい数を覚えるのが良いでしょう。
最後に
正しい意味が存在していても、その職場流の使われ方が違っていればそれに合わせるのが一番ラクでしょう。どうしても気になるか、直さないと仕事上まずいなら周りに正しい意味を周知させる必要がありそうですね。